この空の果てで
「何言ってんの」
きまり悪くて座り直す。
ふと、手が触れ合う。
予告付きなら大丈夫だけれど、偶然なんて予測出来なくて怖い。
反射的に避けてしまう。
だけど、昨日1日だけで戸部くんは予測できている。
わたしの避けた手を掴む。
「うわっ」
その拍子に体の支えを失ったわたしは後ろに倒れ込んでしまう。
どんどん戸部くんの顔が近づいてくる。
顔を思いっきり背けて、何とか"事故"を防ぐ。
上を向くとすぐそこに戸部くんがいる。
つまり、そういう姿勢にやむを得ずなってしまった。
わざとじゃない。
「……ごめん、いきなり」
起き上がった戸部くんは真っ赤だった。
わたしはもっとだろう。
わざとらしいくらいにあさっての方向を向く。
でも、なんでだろう。
嫌じゃない。
この人なら、自分のテリトリーに入れていいと思える人だ。