太陽とツバメ

「匂いだよ」

「匂い…?」
朝日がゆっくりと体を離して私を見つめる。

「うん」
私はそんな朝日を優しく見つめ返す。

「朝日の匂いね、太陽みたいに優しい匂いなの」

「太陽…?」

「そう、太陽。私が出会ったその子も太陽みたいに優しい匂いだった。そして朝日みたいに優しくて、私を何よりわかってくれた」

初めから不思議に思っていたんだ。
私の名前を知ってるし、私はすごいって褒めてくれたし。

今思えばこの学校で私の名前を知っている人は「神楽」の方。みんな神楽が下の名前だと勘違いしていて、椿芽と呼ばれたことがなかった。
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