太陽とツバメ

でもいつからか暴力を振るわれるようになったんだ。

珍しくお母さんが家にいたからどうしたのかと思って近くに行くといきなり叩かれた。

一瞬頭が真っ白になった。

私…今何された?

ヒリヒリと痛む頬。

私は…お母さんに叩かれた…?

「あんたのせいで何もかもがめちゃくちゃよ!」
そう言って私を蹴って殴って髪を引っ張って暴言を吐いて叩いて。

気が済んだのかお母さんは家を出ていった。


私は30分くらい暴力を振るわれていた。


体全体が痛む。
腕を見ると青いアザが数箇所出来ていた。

私はその場で泣いた。
静かに、声を殺して。

部屋の中では涙が床にぽとりと落ちる音、時計の音、鼻をすする音しか聞こえなかった。



それからというものお母さんは私を見る度に暴力を振るうようになった。

初めの頃は痛くて痛くて仕方なかったけど、最近は慣れてきた。

痛くても顔に出ることは無かった。
だからお母さんは永遠に暴力を振るい続けるんだ。

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