卒業式の祈り
突然、卒業式に行くと言って家を出た私を心配してきてくれたのかもしれない。

少し笑顔を作ると、2人とも安心したように笑ってくれる。

大学生の姉は、学校を休んでまで来てくれみたいだ。

式が粛々と始まり、校長先生の挨拶や在校生からの祝辞へと続いていく。

三井くんの代わりに、答辞を読むことになったのは学年2番の成績の女の子だった。

彼女の答辞もとてもよかった。

先生や後輩や両親への感謝の言葉から始まり

そして、たくさんの学校行事の思い出が語られていき

< 28 / 64 >

この作品をシェア

pagetop