犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら
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赤みを帯びたカーテンから、朝の陽の光が差し込む。
この朝の光が好きな彼女に合わせて、俺の部屋のカーテンを付け替えたのは1年前だ。
「結菜?遅れるぞ?」
1年経った今でも一向に飽きないその可愛らしい寝顔を見て、俺は堪らなく愛しい気持ちになる。
入社した5年前から、彼女は同期の中でもかなり光を放っていた。
入社式開式前。
ビジネススーツに身を包んだ彼女を初めてみた時は、モデルか何かかと思った。
凛としていて、強さがあって。
もちろんスタイルは抜群で、美人で。
一目惚れなんて、信じてもなかった俺が一瞬で心を奪われた初めての女性だった。
そんな彼女と一緒に働けたらいいと思っていたけれど、俺は男の割合が多いであろう商品企画部を志望していた。
だから、信じられなかった。
配属先の研修で彼女の姿を見た時は。
「守屋 結菜です。」
初めて彼女の声を聞いた時も、顔に似合う綺麗な声だなと思った。
これは、そんな彼女に素直に想いを伝えるまでの俺の奮闘記だ。
俺のキャラは完全に崩壊するけど、その覚悟が定まった人に読んでほしい。
俺の人生をかけた恋愛ストーリーだから。
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