女嫌いのイジワル上司を攻略します!
Capture3_距離感を間違えてしまいました。




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入社してからもう半年が経って、少し涼しい日が続くようになっていた。



仕事をしていれば時が経つのなんてあっという間で、私もだいぶ慣れてきて、少しは使えるようになったんじゃないかな?と自分で思える程度には成長していた。




まぁ、それもこれも全ては倉西さんのおかげだけど。




「マコ、そう言えば来週の出張のホテルと飛行機の予約大丈夫だよな?」




「はい!全部確認済みです」




私がそう言って頷くと、倉西さんも満足したように首を大きく縦に一度振った。


倉西さんはなかなか無表情な事が多いけど、その無表情な中でも意外と機嫌や気分が分かったりする。



今の頷きは割と気分が良さそうな感じだった。



それは今日が金曜日で、営業一課の飲み会だってことも関係しているのかもしれない。



半年間働いてみて知ったけど、倉西さんはかなりお酒が強いし、意外と飲み会が好きだったりする。



人と話したり、話しているのを見たりするのが好きなんだと言っていた。
さすが営業部エース。



営業先ではその人間観察を生かしてなのか、いつもの無表情が嘘かのように笑顔や驚いた顔、さらには相手方が感動する話をしてくると涙することもある。



本人曰く、表情豊かに接することで信頼関係を築いているんだとか。


特に涙は好印象を与えるんだとか...。



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