女嫌いのイジワル上司を攻略します!
お互いが満足するまで深く熱くキスをして、ふと唇が離れた瞬間に我に返った。
「マコ...わりぃ。やりすぎた。
家まで送るわ」
私は心ここに在らずという感じで気を抜けばここでふにゃんと倒れてしまいそうな自分を必死で律して、彼の言葉に頷いた。
タクシーの中でお互いに無言を決め込んだあと、私の家に着くと、ご丁寧に倉西さんはタクシーから一緒に下りてくれた。
マンションの階段を一緒に上って玄関前まで送ってくれたあと、倉西さんは悪そうな顔を私に向けた。
今日は倉西さんのいろんな表情が見られる日なんだなぁ。なんて呑気にそんなことを考える私。
よくもまぁそんな余裕があるもんだ。
なんて思って我ながら感心する。
「今日は本当に悪かった。
あんな事しておいて、信じてもらねぇかもしれねぇけど。
俺、結構マコのこと大事だから。
まぁ、本当に信じらんねぇと思うけど。
でも、正直言うと。
結構揺れてた。最近。
お前なら変われんのかもとか思ってたし。
まぁ、確実じゃなかったから言うつもりもなかったんだけど。
ま、そーゆうことだから。
じゃ、また月曜な。社用車で迎えくるわ」