女嫌いのイジワル上司を攻略します!



とりあえず助手席に乗り込むと、何もなかったかのように車は前に進む。



まぁ、そりゃ。なにかあったような空気になられても困るけど。



でも、さすがにこれは...普通過ぎません?



やっぱり金曜の夜は...



「夢じゃねぇーぞ?」



「は?!」



私が頭の中でグルグルと考えを巡らせていると、右隣からそんな言葉が聞こえて驚いた



「お前、頭の中の言葉が顔にまるまる書いてあるぞ?」



そ、そんなバレバレなの私って!?


でも結果、金曜の夜は本当だったってわけで...。


あのキスはやっぱり本物だし...
倉西さんの腕の中であんなに私がとろけていたのも現実だ...。



そう思ったらもうどうしていいのかさっぱり分からない。


混乱した頭で何気なく右隣を見てしまって大後悔した。


ハンドルを握る綺麗な左手と右手によってコーヒーが運ばれる口元。


私...あの唇に。



とか思い始めてしまったら一気に金曜の夜の記憶が蘇る


あんな熱いキス初めてだったな...////


なんて思ってる場合じゃない!
今日は大切なプレゼンなんだから。



「お前、今日大丈夫か?
絶対なんかミスるだろ。想像以上なんだけど、その反応。
言っとくけど、お前からキスして俺に火つけたんだからな。」




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