女嫌いのイジワル上司を攻略します!



携帯の着信を知らせる音が遠くで鳴り響いている。


ぽやんとした意識の中でそこら辺に落ちていた携帯を拾うと菊名さんからの着信だった。



「もしもし...」


『あ、小夏ちゃん。お疲れ様
出てこられそう?

実はね〜。小夏ちゃんの家の前に来ておりまーす!』


「えっ!?」


びっくりした私は自分の部屋の窓から外の様子を確認すると、ヒラヒラ〜っと手を振る笑顔の菊名さんと
パンパンのスーパーの袋を両手に持ってちょっとしんどそうにしている佐久間さんが目に入った。



『なんか、一応?
相手女優さんだし、どこかの店で話すよりも家の方がいいかなーって?
小夏ちゃんの家がダメなら、全然佐久間くん家でいいから!』



なんて言っている菊名さんの後ろで、
『おーい、まこちゃん!
頼むから早く出てきて〜重すぎて手がちぎれる...』
なんて佐久間さんの声が聞こえる。




私は急いで玄関に向かい、すたすたと階段を駆け下りた。


「すみません!お待たせしちゃって!
片付いてはないですけど、よかったらどうぞ?」



そう言いながら駆け寄ると、もう限界と言った感じで佐久間さんが片方のナイロン袋を渡してきた。



「お、重た...」


「だろ〜?!マジでこの人鬼だから」


「男の子でしょ〜?そのくらい持ちなさい!」


「な?」


男の子だと言って尻を叩くような菊名さんに、しんどそうな表情をわざと作って私に共感を求める佐久間さんが面白すぎて笑ってしまった




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