スパークリング・ハニー

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「あっ、これ……!」



ひかちゃんが、はっとしたように声をあげる。

たくさんの花のなかから一輪引き抜いて。




「やっと見つけたーっ!みなみちゃんは、これだよ!」



ひかちゃんが私に差し出した、その花は。
絵筆をいったん置いて、顔を上げる、と。




「……え、」

「んふふ、みなみちゃんっぽいでしょ〜」




季節はずれの、大輪のイエロー。
おひさまみたいな、花。ひまわり。




「ひまわり……私、が?」

「うんっ! いやあ、迷ったんだけどねえ。だって、みなみちゃんって存在がもうお花みたいだからなんでも似合うというか……」




ユリもスイートピーもガーベラも。
捨てがたかったよう、なんて言いながら。


ひかちゃんは私の顔のよこにひまわりを並べる。



「でも、ひまわりを見た瞬間びびっと来ちゃって!」




明るくて鮮やかでまぶしい黄色。
この花が、私に見えた……なんてさすがに嘘でしょう。




輝くような暖色は、そうまさにひかちゃん自身に似合う色だ。


朝陽やひかちゃんが纏うオーラは明るいイエロー、私はいつもそれを追いかけてきた。




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