無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
すると、お母さんのそばにいた空くんがわたしと夏向がいるほうへ寄ってきて。
「ふゆか〜かなた〜!」
ニコニコと笑いながら名前を呼んでくれたので、空くんの目線の高さに合わせて夏向と一緒にしゃがむ。
すると、小さな身体でわたしと夏向にギュウッと抱きつきながら。
「たのしかった!ありがとうっ!」
「うん、わたしもすごく楽しかったよ。
また空くんと遊べたら嬉しいな。ほら、夏向も何か言って!」
「……また相手してやってもいーよ」
まったく、素直じゃないんだから。
なんだかんだ楽しんでたくせに。
「じゃあ、そろそろ帰るわよ空」
なんだか名残惜しいなぁ。
ここでバイバイしちゃっても、またここで会えるかもしれないから、たまに放課後ここに寄ってみてもいいかな、なんてそんなことを考えていると。
「ぼくふゆかとしょうらいけっこんする〜!」
「えぇ、嬉しいなぁ〜」