夕闇の時計店
涙交じりの声。
緋瀬さんの寂しさも、鬼としての恐怖も、私には全てが分かるわけじゃないけれど、傍にいたい。傍にいて支えたい、守りたい。
改めて心からそう思った。
「緋瀬さ……」
「だけど、今ここで二度と会わない選択をしたら俺は後悔するだろうな……離したくない」
「……うん」
すすり泣く彼の背に腕を回して、優しく叩いた。
私だって、離したくない。
つられるように涙が零れた。
「衣月が真っ直ぐに気持ちをぶつけてくれて、受け入れてくれて、自分が本当はどうしたいのか分かった」
そっと、腕の力が緩んで動けるようになり、顔を上げた。
緋瀬さんの頬には涙が伝っていて、優しく微笑む紅い瞳は私を見つめる。
「衣月と過ごしていきたい。これからも、ずっと。俺の傍にいてほしい」
「もちろんです!ずっと、ずっと緋瀬さんの傍にいさせてください」
嬉しさに涙を流しながら笑い合う。
夕闇が終わり月が輝き、いつまでも緋瀬さんと幸せに笑っていられますようにと星が瞬く夜空に願った。
緋瀬さんの寂しさも、鬼としての恐怖も、私には全てが分かるわけじゃないけれど、傍にいたい。傍にいて支えたい、守りたい。
改めて心からそう思った。
「緋瀬さ……」
「だけど、今ここで二度と会わない選択をしたら俺は後悔するだろうな……離したくない」
「……うん」
すすり泣く彼の背に腕を回して、優しく叩いた。
私だって、離したくない。
つられるように涙が零れた。
「衣月が真っ直ぐに気持ちをぶつけてくれて、受け入れてくれて、自分が本当はどうしたいのか分かった」
そっと、腕の力が緩んで動けるようになり、顔を上げた。
緋瀬さんの頬には涙が伝っていて、優しく微笑む紅い瞳は私を見つめる。
「衣月と過ごしていきたい。これからも、ずっと。俺の傍にいてほしい」
「もちろんです!ずっと、ずっと緋瀬さんの傍にいさせてください」
嬉しさに涙を流しながら笑い合う。
夕闇が終わり月が輝き、いつまでも緋瀬さんと幸せに笑っていられますようにと星が瞬く夜空に願った。