君に触れたい。
金曜日
14時。いつもならこの時間はバイトだが、今日はシフトは入っていない。家に居てもやることがないので気まぐれにいつもより早めに家を出てみた。
学校に着くと、昼間の学生達がジャージを着ているので体育の授業中だろう。汗を拭いたり、小突きあったりしてわいわい騒いでいる。
それを見ながら、あー青春だなぁとか、いや私も高校生だろとか内心一人ツッコミをかます。夜に通う生徒には制服はもちろん指定ジャージもないので羨ましさを覚えつつ、室内靴に履き替えて教室に向かった。
自分のクラス、3組に着いてチラリと教室を覗くと先客が居た。
九条壮馬さん。
彼は窓際の席で本を読んでいた。開いた窓から心地よい涼しいそよ風が彼の髪を揺らす。絵になるなぁなんて思いつつ、教室で二人きりなのは少し気まずいと思うが私は席に着いて絵を描く為に大学ノートを開く。スケッチブックより持ち歩きやすく、なにより授業中に描いている時に先生が見ても誤魔化しやすいのが利点。
(良い子は真似しちゃダメ……っと)
シャーペンを持ち、絵を描こうと構えたが、構図が何も思い浮かばない。
今まで描いたイラストをペラペラ捲って見返す。ぼんやりと描いたイラストを見てもやはり描きたい物は思い浮かばず九条さんを見た。彼が読んでいるどんな物か気になったからだ。
本の題名を覗いて私は、はっとして立ち上がる。
「あー!!それ知ってる!!!《ブレイブナイト》それ小学生の時ハマって全巻読んだ!!」
気付くと彼の手を私は思い切り握っていて、それを彼は目をぱちくりさせて見ていた。
「あっ…すいません!思わず…懐かしい本だったのでつい…。」
手をぱっと離して、目を逸らした。
うわ…軽い奴だと思われたかな…。
勢いで話し掛けてしまったから、何を話せばいいかわからない。
少しの沈黙を破ったのは、
「…本、好きなの?」
意外にも九条壮馬さんだった。
14時。いつもならこの時間はバイトだが、今日はシフトは入っていない。家に居てもやることがないので気まぐれにいつもより早めに家を出てみた。
学校に着くと、昼間の学生達がジャージを着ているので体育の授業中だろう。汗を拭いたり、小突きあったりしてわいわい騒いでいる。
それを見ながら、あー青春だなぁとか、いや私も高校生だろとか内心一人ツッコミをかます。夜に通う生徒には制服はもちろん指定ジャージもないので羨ましさを覚えつつ、室内靴に履き替えて教室に向かった。
自分のクラス、3組に着いてチラリと教室を覗くと先客が居た。
九条壮馬さん。
彼は窓際の席で本を読んでいた。開いた窓から心地よい涼しいそよ風が彼の髪を揺らす。絵になるなぁなんて思いつつ、教室で二人きりなのは少し気まずいと思うが私は席に着いて絵を描く為に大学ノートを開く。スケッチブックより持ち歩きやすく、なにより授業中に描いている時に先生が見ても誤魔化しやすいのが利点。
(良い子は真似しちゃダメ……っと)
シャーペンを持ち、絵を描こうと構えたが、構図が何も思い浮かばない。
今まで描いたイラストをペラペラ捲って見返す。ぼんやりと描いたイラストを見てもやはり描きたい物は思い浮かばず九条さんを見た。彼が読んでいるどんな物か気になったからだ。
本の題名を覗いて私は、はっとして立ち上がる。
「あー!!それ知ってる!!!《ブレイブナイト》それ小学生の時ハマって全巻読んだ!!」
気付くと彼の手を私は思い切り握っていて、それを彼は目をぱちくりさせて見ていた。
「あっ…すいません!思わず…懐かしい本だったのでつい…。」
手をぱっと離して、目を逸らした。
うわ…軽い奴だと思われたかな…。
勢いで話し掛けてしまったから、何を話せばいいかわからない。
少しの沈黙を破ったのは、
「…本、好きなの?」
意外にも九条壮馬さんだった。
