転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「中に入っているのは肉味噌でしたよね？　騎士団でこれが出るなら、俺、騎士団で食事する回数増やした方がいいかもしれないです」

「よかった、いっぱい食べてね！」

　最初におにぎりに手を伸ばしたヴィオラは、大きく一口かじった。海苔の香りと、ちょうどいい塩加減。そして、おにぎりの中に入れた肉味噌は、ぴりっと辛味が広がったかと思うと、続く甘さがその辛味を和らげてくれる。

「ヴィオラ様の料理でしたら、いくらでも入りそうです」

「おにぎりは私も握るのを手伝ったんですよ」

　ニイファもおにぎりに手を伸ばす。ニイファのおにぎりは、ニイファが自分の手で握ったものだ。

　三人が先におにぎりに手を出していて、リヒャルトだけが先にハンバーガーを手にしていた。

「ヴィオラ、ハンバーガーの作り方を満月宮の料理人に渡してもらえないか。このソースの作り方も」

「いいですよ。中のハンバーグは、そのまま食べてもおいしいです。こっちに似たお料理がありましたよね」

「トマトのソースがいい味だ。薄く切ったチーズと肉がよく合っている」

　以前、ヴィオラの味覚をチェックした時、ハンバーグに似た料理も出された。

　あの料理もおいしかったから、満月宮の料理人なら、もっとおいしいハンバーグが作れそうだ。

「トマトソースは研究中です。もう、トマトの時期は終わったから、続きは来年ですね」

　もうちょっと工夫すれば、ケチャップを作ることができそうだ。厨房の料理人に協力をお願いしていて、来年のトマトの時期にはいろいろ試してみようと思っている。

　そんなヴィオラの説明を聞いた皇妃が目を細める。

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