転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「あなたにお任せにしていいかしら」

「おまかせって……責任重大ですね!」

 だから、ヴィオラも笑って返す。少しでも、皇妃が元気になってくれればいい。そして、戦うと決めた皇妃の力になることができたらもっといい。

(……この国で、皇妃様にお仕えするのもいいかも)

 不意に、そんなことを思いつく。

 皇妃に仕える側仕えの女官としてこの国に残るという選択肢もあるのではないか。

 いずれ、帝国の役に立つ人材として認められれば、この国で、女官として働くことも許される。そうしたら、国に帰らなくてもすむ。

(……でなかったら、ミナホ国の料理のお店を開いてもいいな。ニイファも一緒に)

 純粋な和食ではなく、トンカツやチキンライス、オムレツやハンバーグのような洋食店で出されるようなメニューなら、比較的この国の人達にも受け入れやすいのではないかと思う。オムレツはこちらの国にもあるし、ハンバーグに似た料理も存在している。

(もし、この世界で『アンジェリカ』を作ることができたなら)

 両親や祖母の味を完全に受け継ぐことができたわけではないけれど、基本のレシピはヴィオラの頭の中に入っている。このレシピをもとに研究を重ねて、いつか両親の味に近づくことができたなら――どこまでも想像は広がっていく。

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