悲しみの理由を忘れた少女
〜少しの強引〜

手を引かれて私は教室を出る。

「城咲、焼きそば食べない?」

「でも、いいのかなあ。」

私は看板を持ちながらどうしてか列に並んでいる。

服が服だしものすごく注目を浴びながら。

そして焼きそばを買い屋上の階段で食べた。

「美味しい。」

「本当、買ってよかったと思わん?」

西条くんは嬉しそうに笑った。

「うんよかった。ありがとう。」

「よし、教室戻ろっか。遅過ぎると怒られそうだし。」

そう言って西条くんは立ち上がる。
なんか今日の彼は少し強引な気がした。

でも、これが普通なのかな。
私が西条くんといたとき私、すごく面倒くさくて弱い感じだったから。

西条くんは私をどう思ってるのかな。
あんな私を見せたのはあなたが初めてだから。
なんかとても怖いんだ。

「行くよ。城咲。」

私に気づいて微笑んでくれるのはいつ終わりを迎えるんだろう。
明日かな、明後日かな。

「城咲?」

「うん、行く。」
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