私だけの場所。




そして、土曜日。
私と千夏は近くのデパートに来ていた。





「すっごいね、買い物リストって……準備満タンじゃん。」



なんて、私の手に握られている買うものをメモった紙を見て騒ぐ千夏に苦笑しながらも、買い忘れがあってまた買いに行くるのが面倒だから、と笑えば確かにね!と私の買い物リストを見ながらも千夏も必要なものを揃えていく。




そして、お昼はデパートの中にあるファミレスで食べることにした。




「最近おばさんから連絡くる?」



なんて、注文し終えてドリンクを入れて席に戻ればそう言って来る千夏。私は苦笑するしかない。




「連絡はないよ。でも、毎週生活費なのかな……前通りに振り込まれてる……」



「そっか……ねぇ、由美……」




「ん?」




すこし、顔を伏せながらも私の顔を伺う千夏に首をかしげて聞く。




「由美が、家から飛び出して……間宮さんの家に住み始めたのって……早くいえば私のせいじゃん。夜連れ出したのも、おばさんと喧嘩の原因を作ったのも私。由美……怒ってる?後悔してない?後悔してるなら……私……」




少しつらそうに話す千夏を見て笑う。少し驚いた顔をする千夏に私は笑いながらもテーブルの上でギュッと力いっぱい握ってる千夏の手に私の手をのせる。



「それは違うよ。千夏のせいじゃない。夜遊びに出たのも私、喧嘩したのも私。千夏が悪いわけじゃない。こんなこといっていーのかわかんない。けど、私……千夏に感謝してる。あの日千夏が連れ出してくれなかったら間宮さんと会うきっかけも無かった。私……寂しかったの、毎日まいにち、両親は仕事で家に帰ってこなくて、まいにち1人でご飯食べて寝る……だけど、今は違う。たまに夜いないけど……間宮さんが家にいてくれるし、一緒にご飯も食べて感想をくれる。それだけで私は幸せだと思う。だから、感謝はしてるけど後悔はしてないよ。」




そう言って微笑めば千夏は少し切なそうに、でも、嬉しそうに笑って私の手を握る。




「ありがとう。由美……」



「ん?なにが?」




なんて、笑いあってちょうど注文したものが運ばれてきて、二人で楽しく食べた。




そうしていれば、間宮さんから電話が来て。買い物が終わったなら迎えに行く。と言ってくれたが千夏を1人にする訳にもいかず断ろうとしたが……どうやら、千夏も赤羽さんに迎えに来てもらうみたいで、遠慮せずに。と言われて間宮さんにお願いした。



お互い迎えが来るまでデパートの近所の喫茶店で待つことにして……間宮さん達が来て千夏と別れた。




千夏が私の背を見て、ごめんね。と呟いてることを知らずに。




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