私だけの場所。




「はい、お疲れさん。家に帰るまでが校外学習だからなぁー。」




なんて、野外活動が終わり教室で軽いホームルームをしてからお開きとなった1泊2日の野外活動。




「ふぁー。やっぱり地元が落ち着くよねー。」



「それな、でもまぁ……クラスもいい感じの雰囲気になったよね。」




「そう?野外活動前とあんま変わらないよ?」



「……野外活動しても、しなくても……このクラスは最初っからフレンドリーな人が多かったもんね……」




なんて、しみじみと眺めていれば私の隣の立花くんがたちあがって、皆のおばあちゃんかよ。ってつぶやき笑う。




「あんたねぇー!なんでそういちいち喧嘩ふっかけんの!?あんた喧嘩安売りしてんの?買うよ?高価買取しちゃうよ!?」



「ハッン。帰るもんなら買ってみな。佐藤が買えないように高値で売ってやるよ。」



「ああ言えばこーいう!!由美!やっちゃって!!」




「私かよ……はぁ……2人とも仲良く「「絶対に嫌だ!!」」




なんて、私の言葉を遮り声を揃えて言う2人は睨み合う。そうかと思えば千夏は私の手を取り立花くんに、あっかんべー。ってしてみんなに挨拶してから教室から出る。そして、私は千夏に引きずられるまま家に帰った……





―――――――――




「渡辺さん。神崎由美は間宮勝人と付き合ってるみたいですよ。」




「間宮と神崎が?」




ある家のとある和室で2人の人物が話している。




「神崎は……間宮のことを知ってるのか?」



「それはどう言う?」



「いや……なんでもない。」




「…………」




2人の人物は顔を伏せ、畳を見つめる。そして、渡辺と呼ばれた男はもう1人の人物を見て




「・・お前、学校にいる間でいい。神崎のこと頼むぞ。」



「貴方はどうして神崎のことを気にするんですか」



「それは……。あいつに似ているから……だと思う。」




そう言った渡辺にもう1人の人物が顔をくもらせる。【あいつ】という自分物は2人とどういう関係だったのか……





「分かりました。渡辺さん……自分の出来る限りのことはやらせてもらいます。それと、佐藤千夏のことですが……」




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