私だけの場所。
3話




はい。時間が流れるのも早く……
残り2週間で夏休みとなります。という時期。ロングホームルームでは先生がノートを手に黒板の前にたっている




「えー。夏休み、補習とは別に夏休み学習会を開くそうだ。午前9時から午後3時まで。自由参加だそうで、1年は一年三組のクラスを使うらしい。興味があるやつは参加しろー。」




なんて、手紙を配り、大事な話をするだけしてあとは自由時間のホームルーム。他のクラスはぐたぐたと長い話を聞いてるみたいだが、我がクラスの渡辺先生は話をまとめてコンパクトに話してくれるから約30分は時間が余る。




「学習会だってー。そんなの誰が参加するのよって話だよね。」



なんて、振り返り、私に文句を言う千夏。それを聞いた私の隣の立花くんが顔を伏せたまま




「佐藤は補習だっけ?」



「なっ!?」



「あー。ごめんごめん。さ行だから同じ100点でも上の方か……」



「ムキッーーー!」



なんて、立花くんのつぶやきに怒る千夏を落ち着かせ、苦笑しながらも立花くんを覗けば、とても意地悪な顔で笑っていて……その顔を見なかったことにして、配られてきた夏休み学習会の手紙を見る。




「間宮さん、最近忙しいみたいで家にいないし……家にいても電気代かかるし……千夏は補習だし……学校に来たら電気代浮いて冷房効いてるし……美味しい話ばっかだよね。」




「神崎……お前主婦化してるぞ。」



「そ、そうだよ!由美。私補習だよ!?遊べないし会えないよ!!それに電気代浮くし……夏休み学習会を受けて、私と学校に通おう!!って、補習、補習いうな!立花も由美も、ちょっと点数がいいからって!!」




なんて、きれる千夏をみて立花くんが笑う……そしたら、私の両手をつかみ言ってくる千夏。佐藤の場合は登下校に1人で歩くのが寂しいだけだろ。なんて隣から聞こえてくるが、その声をシャットアウトしてる千夏。千夏は私を見てキラキラおめめで訴えてくる。




「由美ちゃんも夏休み学習会行くの?」




なんて、私のところに歩いてくる最近やっと下の名前で呼んでくれるようになった永松さ……じゃなくて、幸恵ちゃん。




「悩んでるんだよねー。家にいても水道光熱費を使うだけだし……幸恵ちゃんはどうするの?」



「私は、暇な時参加しようかなーなんて思ってる。ほら、教科は自由みたいだから夏休みの宿題の質問とか、ね?」



「なるほど……」



「それに、ほら。ここに書いてるけど、お昼は無料で食べれるみたいだし?」




それに釣られてね?なんて笑う幸恵ちゃんに立花くんが苦笑する。それを見た千夏は立花くんに食いかかる。




「立花、あんた笑ってるけど、JKはお金がかかるのよ!!夏に海行くにしても、日焼け止めや新作の水着買ったり!!彼氏のために少しでも可愛くいたいから自分磨きに使ったり!!ごはん代が浮くのは神ってるのよ!!無料さいこぉーーーー!ってね!!」




なんて、叫ぶ千夏に教卓の隣にパイプ椅子を置いて本を読んでた先生に叱られ小さくなる千夏を見ながらも幸恵ちゃんをみる。




「幸恵ちゃんが参加するなら私も参加しようかな。千夏も補修で夏休みの前半が半分潰れるだろうし……私その間暇だし……」




「そっか!なら、一緒に勉強頑張ろうね!!」




なんて、友達に呼ばれ戻っていく幸恵ちゃんを見て微笑みながらも千夏を見れば少しふくれている。




「あぁ、私の由美が……ほかの女に取られていくぅ〜〜。」



「ふっ、授業中お菓子食って授業を聞いてなかった自分を恨むんだな。」





なんて、なぜか、千夏にたいして毒舌?な立花くんを見ながらも千夏をなぐさめた。




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