隠れ蓑〜Another story〜

こうなってしまえば私にどうする事もできないのに悪足掻きをしてしまう。





「ねぇ、、西村ちゃん。やっぱり誰かと付き合ってみたらどう、、？そしたら異性からのアプローチも減るだろうし、同性からの嫌がらせも減るんじゃないかな。」

「、、相手がどうこうじゃないんです。私が欠陥なんです。だから、、もう。」

「ほら〝偽り〟の相手でもこの際いいんじゃない？じゃないと、、西村ちゃんが限界が来ちゃうんじゃない、、？」

「〝偽りの〟、、ですか？でもそんなの相手に失礼ですよ、、。」







虚ろな目をした彼女に、ダメ出しの一言。


「西村ちゃんは真面目すぎなんだよ。もっと気楽にさ？男を利用してやるっ！ってぐらいで丁度いいのよ！！！」

「そう、、なんでしょうか、、、。」

「そうそうっ！！！だって西村ちゃんだけがこんな辛い思いするのはおかしいでしょ。」

「このままだと、、先輩にも会社にもご迷惑をかけ続けてしまいますよね。、、、少し考えてみます、、、。」




その言葉を聞いて少しホッとした。

でもこの時、西村ちゃんが考えていたのは〝退職〟だったというのは後々きくことになるのだった。