隠れ蓑〜Another story〜
「り、莉子ちゃんっ、、!?落ち着いて?!?!さっきから何の話してるの、、?津川さんが節操ないって何のこと?妊娠って?」
「は?だからセックスの事よ。もう何回も抱かれてるでしょ?」
ようやく莉子ちゃんの言っていた事を理解して、全身が熱い。
そして俯いて小さく呟いた。
「、、1度もないよ。津川さんと私がそんな事になる訳ないでしょ?あくまでも〝偽り〟の関係なんだもん。第一、私達が会うのは基本的に社内だけだし。そういう事もならないから。」
「、、、、は?嘘つかないでよ。そんな訳あるわけないじゃん。だって〝あの津川さん〟だよっ、、!?!?」
「莉子ちゃんに嘘なんかつかないよ?」
口を開けたまま、呆然としている莉子ちゃん。
そんなに驚く事なのかな、、、?
本物の恋人じゃないのだから、津川さんとそんな事になる訳ないのに。
、、なったとしても私は不感症。
こんな女、誰からも愛される訳ないんだ。
ハジメテを捧げた相手とだって、それが原因で駄目になってしまったんだから。