恋愛初心者です、お手柔らかに?
私から悠君に、話を聞き出す事にしたのか、倉橋さんは笑顔で話し始めた。
こうなったら、悠君もタジタジだ。

「結構、同期の中じゃ有名じゃない。齋藤さんが、永山さん狙いだったって事。誰も深くは追求してなかったけどね。気つけなよ?齋藤さんに彼女が出来たって事は、って勘ぐる人出てくるし」

「そ、そうかな…」

な、何?
何を納得してるの?

私の心配をよそに、2人は話をし始めた。
言うタイミングがどうとか、誰に言うとか…
なんの事なのか、私にはさっぱり分からなかった。

「絢…、やっぱり付き合ってるって言おう。わざわざ言う必要はないけど、聞かれたら隠す必要ないだろ?」

「そうですよ。永山さん、齋藤さんもこう言ってるし」

隠す必要はない、か。
確かにそうだ。

「う、うん。そうだね…」

「そんなに心配そうにするなよ?無理に言わないし、仕事とは別だからな」

「そうですよ、永山さん。自然に任せましょ?私もフォローしますよ」

「悪いな、倉橋」

「何言ってんの、同期じゃん。それに、永山さんにはわたしもお世話になってんだから」

本当なら嬉しい事なのに、私は何を躊躇してるんだろう。
倉橋さんにも心配かけて。

「ありがとう。一気にきた幸せだから、怖くて…ごめんね。でも、大丈夫、大丈夫だから」






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