恋愛初心者です、お手柔らかに?
会社の食堂では周りの目があるからと、倉橋さんと一緒に外に出た。

まだ少し時間かまあるからと、近くのベンチに腰をかけて買ってきたコーヒー片手に話をした。

「きゃー!マジですか?やるなぁ、斎藤さんも。私も齋藤さんが、永山さん狙いだって事は薄々感じてたんですけどね…昨日、涼子から聞いてびっくりですよ。2年ですか。長すぎません?」

「は、はい…」

「ま、齋藤さんなら、自分じゃ無理か、って思うのは分かりますけどね。私ら同期の中じゃ、ダントツですもんね。でも、永山さんだったら全然アリだって、私は思うけどなぁ」

私が片思いしていた事が納得出来ないのか、倉橋さんは首を捻っていた。

「年上の時点で圏外じゃない?皆んな若い子好きでしょ?」

「えー、そんな事思います?永山さん、仕事出来るのに、考え方古いですよ」

ふ、古いって…
それに、仕事関係えるのかな…

「永山さん!倉橋!」

反論しようと口を開こうとした瞬間、
悠君の声がどこからか聞こえてきた。

「え?」

声が聞こえてきた方向を見ると、悠君が走って来ていた。

「何やってんだよ、探したじゃん」

かなり探してたのか、肩で息をしていた悠君を見た倉橋さんが、狙いを悠君に変えた。

「何って、永山さんに色々聞いてたんじゃない。齋藤さんも、やっと想いが叶ってよかったねって話をね」

「なっ、お前なぁ…」
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