剛力家の三兄弟

食事の後片付け、洗濯を済ませると、真奈美は急ぎ電車に乗り、明憲と禎憲の事務所へと向かう。

真奈美の仕事は、明憲と禎憲の事務所の電話番、それから、カフェ店員としても働く事になってる。

真奈美は事務所の扉を開けるなり、「遅い!」と明憲から一喝される。

「遅いって…遊んでいたわけじゃありませんよ!出掛けに…」

「言い訳は聞かない。早く掃除しろ!」と冷たく言葉を向ける明憲。

「そんなにせかせなくても、今来たばかりじゃんね?」と優しい言葉を向ける禎憲。

うわぁ…禎憲さん優しい。
同じ兄弟でも大違いだ。

「だが、急がないと、ランチの仕込み間に合わないよ?あっその前にお茶煎れて!」優しいと一瞬思った禎憲もやっぱり、明憲と同じ冷たい男だと真奈美は思い直した。

はぁ?
お茶くらい自分で煎れろ!
心中では悪態をついても、雇われてる身、文句など言えず、急いで掃除を済ませ、二人にお茶を煎れ、息つく暇のなく、慌ててカフェへと向かう。

はぁ…貧乏暇無しとは、よく言ったものだ。




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