剛力家の三兄弟

「大丈夫ですか?」

事務所へ戻ると、真奈美は禎憲の足の手当てをした。そして、怪我の手当ての最後に、「はい、終わり!」と言って『バッシン!』と禎憲の足を叩いた。

「痛ってぇー!テメェー何しやがる!?」

「それはこっちのセリフ!こんな危ないことして!」

真奈美が禎憲を怒り、こうなった理由を聞くと、
このまま放っといて、大事になってはと、密かに動いていたと言う。


この三兄弟は…
雅人君の事だけでなく、雅人君のお兄さんの事も心配してくれてたんだ?

本当に人身事故でも起こしたらと、取り返しがつかなくなると、心配しての事だったらしいが、真奈美は自分には何も教えてくれなかった事は悔しかった様だ。

「それならそうと、私にも教えてくださいよ!?
それにバイクの前に飛び出すなんて、無茶過ぎますよ⁉︎
1つ間違ったら、死んでたかも知れないじゃないですか?」

「そんなアホじゃねぇよ!」

「十分アホです!無謀過ぎますよ!怪我だけで済んだから良かったですけど?」

「無謀なのはあんたも同じだろう?もし、俺じゃなくて、本当に悪い奴だったらどうする?あんな枝なんかで太刀打ち出来るわけ無いだろ⁉︎」

確かに、彼の言う通りだ。
体格の差や男女の力を考えたら、そうかも知れない。
だからこそ、憲剛さんに助けを求めたし、明憲さんには事細かに連絡していた。

「でも良かったですね?
雅人君、お兄さんを許す事が出来て?
雨降って地固まるってとこですかね?」

「まだ、終わってない。」

え?

雅人の兄の事は、町内でも問題になっていたらしく、バイクで公園の中を走っていたら、いつか、公園で遊ぶ子供達が怪我をするのではと、何か対策を打たなければと、町内会で話し合っていたらしい。

「迷惑行為条例違反があるからな?」




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