剛力家の三兄弟
祈る思いで見守ると、少年は膝を折り、土下座して「すいませんでした…」と泣きながら謝った。そしてその隣に、雅人も並んで謝った。
彼が犯した罪は重い。でも出来ることなら…
「憲剛さん…」
憲剛は1つ息を吐くと、膝を折り、二人の前に腰を落とした。
「雅人、お前は良いのか?
マロンを殺した兄ちゃんを許せるのか?」
頷く雅人を見て憲剛は、大きな溜息をつき、「明憲、後は任せた!」と言ってその場を離れて行く。
「憲剛さん?」
「今、俺は事件の捜査中だ。持ち場を離れた事が知れたら、上から大目玉食らう。俺は此処には来なかった!良いな?」
去って行く憲剛の背中に“ありがとう”と真奈美は御礼を言った。
あっ禎憲さん!
「禎憲さん!
大丈夫ですか? ケガは? 救急車呼びますか?」
「あんたアホか? 折角、俺達が穏便に済ませようとしてるのに、救急車呼んだらダメだろ?」
「あ!」
「ほら、帰るぞ? 肩貸せ!」
禎憲は、足を痛めていた様で、真奈美の肩を借り、二人で帰っていった。