剛力家の三兄弟

「へー行かなくて良いんだ?
新しいアトラクションが、今週末から始まるってテレビでやってたけど?」

「あっ!」

「行きたく無いなら、前からお袋に頼まれていた、庭の草むしり一緒にするか?
まぁ一日中やっても終わらないと思うけどな?」

アトラクションの構想が発表になってから、ずっと楽しみにしてた。
完成したと知って、どれほど行きたいと思ったか…
でも…遊びに行けば、禎憲さんの体を休める事は出来ない。

と、いって、あのバカ広い庭の草むしりを、二人で出来る訳もないし、やろうと思う事自体に無理がある。それこそ禎憲さんの体がもたないと思う。

じゃ、どうする?

「どうする?
俺とランドに行くか、それとも、二人で庭の草むしりするか?」

ランドなら、私の匙加減で幾らでも、体を休ませる事は出来る。
なら…

「ランド・・」

「え?なに?
聞こえない?」

「ランドに行きたいです」

「誰と?」

「禎憲さんと、ランドに行きたいです!」

「良し、決まり!」




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