元彼氏の取扱説明書
AM7:00
毎日勝手に鳴るようにセットしている目覚ましがなった。
その音を疎ましく思いながらもベッドから抜けだし出勤の準備をする。
「あー目が重たい」
昨夜は泣き止まなくちゃと思っても涙がとまらず
家に帰ってきてベッドに入ってやっと涙が止まったと思っても思い出すだけで涙が出てきた。
そうこの家には彼との思い出が多すぎる。
昨夜は泣き疲れて眠ったようだ。
寝ぼけながらも心は重い。しんどい。
だけどいまから出勤しなくてはならない。
重たい腰をあげて準備をする。
「あー会うの嫌だな。会いませんように」
そう彼とは部署は違うものの同じ会社の従業員だ。
会う可能性はかなり高い。
だけども今日はどうしても会いたくない。
このあからさまに泣いた目を見られたくない。
私は祈りながらも重い扉をあけた。