寄生虫と呪い
予想どうり、10人程度の生徒は破裂した。
パアン!と、破裂音が校舎に響いた。
衝撃の出来事に、騒ぎが酷くなった。

辺りは血の海になり、そして肉片や虫、頭が転がり、血が飛び散っている。

最悪だ。
生徒はパニックで、先生が来ても、止められない状況となった。
叫ぶ者、吐く者、暴れる者、中には気絶してしまった人もいた。

「あああぁぁぁ!」
ついには、発狂して、生徒をボコボコに殴る人が現れた。
もはや地獄絵図だ。

「夢ー…怖いよー.........」
花は泣いていた。
泣いている花を落ち着かせようとした、その時。
発狂した男子生徒が傘を振り回し、
花の頭にゴツン、と当たったのだ。

鈍い音がなり、花の頭からは血が流れてきた。
「ゆ、夢ー!…痛いよ、助けて…」
花は倒れた。
ここに居てはダメだ。
そう感じた私は、怪我をした花を抱え、保健室に走った。
川田先生に花を治療して貰わないと。
走った。人にぶつかっても、構わずに走った。
急がないと花が、死んでしまう。
出血が酷くなってきた。
「花、もう少しだから、頑張って…」
そう気絶した花に、話しかけた。

やっとの思いで保健室に辿り着いた。
「川田先生!花が!」
川田先生を呼んだ。返事が無い。
「し、失礼します…」
確か山本さんの遺体を見たあと、寄生虫について調べに保健室に
戻ったはず…と、思い、恐る恐る保健室を覗くと、
そこには
血と肉片が飛び散っていた。
「ま、まさか…!?」
私は、死体の顔を覗き込んだ。
「か、川田…先生…」
先生が破裂し、死んでいたのだ。
もう冷たくなっている。
「どうしよう。花が…」
頭から血を流している花の治療をしないと。そろそろ、
腕も限界だ。
保健室に入り、消毒液と包帯を探した。
血の匂いが、鼻にツン、と来た。
はやく、ここから出たい。

救急箱の中に、包帯と消毒液があったので、
救急箱ごと持っていった。

花の傷口を消毒して、包帯を巻いた。
玄関に向かおう。
他にも怪我してる生徒が居るかも知れないから。
花を抱え、玄関に向かった。玄関に着いた。
誰も居ない。窓は相変わらず割れていない。
ふと、下を見ると、息を呑む光景がそこにはあった。
一面が血まみれ。頭がゴロゴロ転がり、
肉片が壁にくっ付いている。
「ひっ…!」
私は、吐きそうになった。
信じたくない現実だ。
寄生虫に殺されていく生徒。
血まみれの玄関。
頭から血を流し、気絶する親友。
ふと、外を見ると、もうすぐ夜だ。
「ん、…ゆ、め?」
花が目を覚ました。
「花!花!目が覚めたの?」
「うん。ちょっと頭が痛いけど。」


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