恋のはじまりは突然に
「今日だけ、一緒にいてくれないか……?」

これ以上一緒に居たくなかったのに、蓮司さんの手によって私は帰るタイミングをなくした。

「ダメか……?」

そんな目で見つめられたら……そんな声で言われたら、断れないじゃない……。

「今日……だけ、ですよ」
「あぁ。ありがとう」

結局、蓮司さんの言う通り、今日だけココにいることにした。

「蓮司さん、疲れたでしょう?もう休みましょうか。今日だけは何も考えず、ゆっくり休んでくださいね」
「あぁ、ごめんな……」
「大丈夫ですよ」

帰ろうと思っていたんだけどな。蓮司さんのこと好きになっちゃったからかな……断りきれなかった……。

こんな男ないわ、とか。帰らない私も悪い、とか……色んな意見がきっとあると思うのだけれど、私は好きな気持ちを優先させてしまっただけ。

そう色々なことを思いながら、蓮司さんと一緒に眠りについた。
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