恋のはじまりは突然に
思いがけないサプライズ
あの日から3日が経った。蓮司さんと連絡先は交換したけれど、連絡が来るわけでも、もちろん私がすることもなく。

このまま連絡が来ないんじゃないか、って不安にもなった。

だけどその日の夜、着信があった。

——蓮司さんからだ。

慌てて電話に出ると聞きたかった声に、泣きそうになった。

『あー、俺だけど。分かるよな……?』
「はい、もちろんです」

分からないわけないじゃない。だってずっと待ってたんだからっ。

『良かった。あのさ、明日の夜ってお前予定入れてる?』
「明日……ですか?」
『あー、いや。予定入ってんなら、明日じゃなくてもいいんだ。お前の都合に合わせるよ』
「い、いえっ。明日は予定入ってないです」
『本当に?』
「本当ですよ。予定あったら断ってますから」

ただビックリしただけなの。まさか、明日だとは思っていなかったんだもん。
< 66 / 84 >

この作品をシェア

pagetop