ノンフィクションにご注意を
幼き日、ランドセル姿の小学生を見てアレは何だと母親に聞いた事を思い出す。


結局母さんはオレが小学校に上がる前に他界してしまって、オレのランドセル姿を見る事は叶わなかった。


早くに母親を亡くしたオレを不憫がる大人がいた、今もいる事は理解しているけど……母さんはずっと心の中で生き続けてる。


外から帰ったらうがい手洗いというのも、母さんの教えだ。


「さてと、晩飯作ろっかな」


学校から戻ったら日課にしている仏壇への挨拶を済ませて、オレは晩飯作りに取りかかる。


野菜炒めを作っていると、誰かが玄関を開けて入って来た。
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