モテてしまう俺




「は…恥ずかしい…」

声があまりにも小さく、聞こえないぐらいだった。


俺は、抱きしめながら聞いた。

「いつから好きだったん?」

顔を俺の肩に伏せながら呟く様に答えた。


「ノートくれた時から…。」

ノート?
あぁ〜英語の時間、初めて坂田と少し話した時か。


て、坂田も俺と同じ日に気になり始めてたって事だよな…?



「俺もその日からだぜっ」


「うそっ!!」


肩に伏せていた顔を上げると、俺の方に目を向けた。



「やぱ、俺ら似てるなっ」


「なっ!!」


そして、また2人で笑い合った。



「なぁ〜」


坂田の耳元で呟いた。


「ん〜?」


俺の肩に顔を置きながら答えた。



「キスさせてよ」


「嫌!!恥ずかしい」


その隙に、坂田の頬にキスをした。


ビックリした坂田は、抱きしめられた体を俺から離し、自分の頬に手を当てた。


「大好き…」

そう言うと、俺は坂田に自分の顔を近付けた。



「近いよ……私も大好き。」



キスしようとしたが、坂田に交わされた。



でも、別に傷付いたりはしない。


だって、これが
俺が愛した坂田だから。










-END-
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