【短編】ホワイトデーには花束を、オレンジデーには甘いキスを(三人称)
「……ん? ああ、目が覚めたか?」
「あの、私……」
「ジムから連絡が来たんだ、ランニングマシンで突然背中から倒れたって」
それを聞き、ようやく佳織は自分の体に起きたことを自覚した。走り込みが過ぎて、限界を超えていたことを。
課長はゆっくりと立ち上がり、ベッドサイドにやってきた。
「どうして課長のところに」
「俺の紹介だったのをスタッフが覚えていてね。ほら、ビジターだと緊急連絡の記入はないから。どう具合は?」
「はい。今のところ何とも」
「診断をした医師の話だと水分不足による熱中症と背中の打撲だそうだ」
「言われてみれば……っ……」
起き上がろうとしたけれど背中や肩が軋んで佳織は起きられなかった。
「おい、無理するな」
佳織の両肩を優しく押さえつける真佐課長。あたかも組み敷かれる構図だ。
近い。目の前に真佐課長の顔がある。心配そうに見つめられて。
「課長……ち、近い……です……」
「心配したぞ」
「すみません。ちゃんと水分を取りながら走っていれば……」
「そうじゃない」
「あの、私……」
「ジムから連絡が来たんだ、ランニングマシンで突然背中から倒れたって」
それを聞き、ようやく佳織は自分の体に起きたことを自覚した。走り込みが過ぎて、限界を超えていたことを。
課長はゆっくりと立ち上がり、ベッドサイドにやってきた。
「どうして課長のところに」
「俺の紹介だったのをスタッフが覚えていてね。ほら、ビジターだと緊急連絡の記入はないから。どう具合は?」
「はい。今のところ何とも」
「診断をした医師の話だと水分不足による熱中症と背中の打撲だそうだ」
「言われてみれば……っ……」
起き上がろうとしたけれど背中や肩が軋んで佳織は起きられなかった。
「おい、無理するな」
佳織の両肩を優しく押さえつける真佐課長。あたかも組み敷かれる構図だ。
近い。目の前に真佐課長の顔がある。心配そうに見つめられて。
「課長……ち、近い……です……」
「心配したぞ」
「すみません。ちゃんと水分を取りながら走っていれば……」
「そうじゃない」

