【完】浮気という名を心の片隅に
「お兄ちゃんは…、いつも花依さんの話を楽

しそうに話してくれたじゃん……!あの時み

たいに、楽しそうに話してよ!」

「…………。」

「お兄ちゃん!!」

「今更無理だよ!!」

その言葉を押し返すように、佐久間くんは強

く言い返した。

「あんなに、花依さんを暗い顔にさせて、不

安になってる事にも気づいてたのに、本当の

事を話さなかった……。俺は、花依さんと隣

にいる資格なんて……!」

「私は……!」

私は次の言葉を、遮るように言った。
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