氷のような彼は陽だまりのように暖かい

「あの、お名前聞いてもいいですか?」

今更だが助けてくれたこの人の事を何も知らない。

「眞田組四代目若頭 眞田 薫(さなだ かおる)だ。」

「眞田組四代目若頭?」

随分と長い肩書きだけどどこかの会社名だろうか?

「知らなくても無理はない。ようするに極道だ。ヤクザって言った方が実感わくか?」

「極道ってあの極道ですか?」

「どのことを言ってるのかはわからんがその極道で間違ってはないはずだ。

「だから鉄格子蹴破っちゃうくらい強かったんですね!」

1人感心していれば眞田さんが呆気にとられた顔をしていた。

「どうしたんですか?」

「怖がらないのか?」

「なんで怖がるんですか?」

こんなに優しくて暖かい人を怖いなんて思うはずがない。
たしかに顔は怖いくらい整ってるしクールで冷たい感じもするけど…この人は人一倍暖かい優しさで私を助け出してくれた。

「いや、いい?お前の名前も聞かせてくれるか?」
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