白雨の騎士
「はぁー、、」
部屋の中に入ると、アリスはヒールを脱ぎ捨てて裸足でフカフカの絨毯の上を歩いた。
そしてソファへ勢いよく倒れ込んだ。
やっぱり、オーギストが言ってくると思ったわ。
リアは大丈夫だったかしら。城の女性達、ジロジロとリアを見定めしてた。
結局一回もリアに声はかけなかった。
だが、アリスが声を掛ければまた彼女は周りからあれこれ言われてしまう。
これからリアは結婚に向け忙しくなるだろう。
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その頃、いつものように舞踏会を途中で抜けたアリスの護衛を終えたシドは、ロイと共にホールに戻った。
「…シド、今日まで休暇だったんだろ?アリス様も戻られたし、部屋に帰っていいぞ。」
「いえ、大丈夫です。それより、リア様の護衛は誰が?」
アランと話をするリアを見てシドは言った。
「ああ、リア様には専属の護衛は付かないんだ。」
先程から夫人たちがヒソヒソとリア様のことを話している声が聞こえて来て、シドは少し気になった。
アランと話していたリアは、その場を外して1人バルコニーに出た。
シドはその後を追った。