白雨の騎士
ホールは既に大勢の招待客で溢れていた。
今夜もアリスと婚約する為に貴族や他国の王族などが参列している。
何せは毎度舞踏会にはほんの一時間程度しか出席しない。
美しい容姿の反面、表には殆ど姿を現さないアリスは他の国でも有名だった。
「…おい、お前はホールの入口で不審者はいないか見張っていろ」
リダがシドを見下ろして言った。
「…しかし、自分は今夜アリス様の側で警護をと…」
「新人が口答えするな。ろくに剣の腕もない奴をアリス様の側に置いても意味がない」
リダの言葉にシドはぐっと拳を握りしめたが、ホールの入口へと向かった。
国王からの挨拶で舞踏会が始まった。
シドは入口で、後からやってくる客人達を注意深く観察した。
それにしても、ルイが言っていた通り俺たちの入団は歓迎されていない様だ。
今まで剣の稽古を続けてきて、少しは自分の腕にも自信があった。
それなのにいざ本物の近衛達を目の前にすると自分がまだまだだという事がハッキリ分かった。
他の団員達に追いつき、認めてもらうのには時間がかかりそうだ…
今夜もアリスと婚約する為に貴族や他国の王族などが参列している。
何せは毎度舞踏会にはほんの一時間程度しか出席しない。
美しい容姿の反面、表には殆ど姿を現さないアリスは他の国でも有名だった。
「…おい、お前はホールの入口で不審者はいないか見張っていろ」
リダがシドを見下ろして言った。
「…しかし、自分は今夜アリス様の側で警護をと…」
「新人が口答えするな。ろくに剣の腕もない奴をアリス様の側に置いても意味がない」
リダの言葉にシドはぐっと拳を握りしめたが、ホールの入口へと向かった。
国王からの挨拶で舞踏会が始まった。
シドは入口で、後からやってくる客人達を注意深く観察した。
それにしても、ルイが言っていた通り俺たちの入団は歓迎されていない様だ。
今まで剣の稽古を続けてきて、少しは自分の腕にも自信があった。
それなのにいざ本物の近衛達を目の前にすると自分がまだまだだという事がハッキリ分かった。
他の団員達に追いつき、認めてもらうのには時間がかかりそうだ…