親友以上彼女未満
次の日。

ロッカー室で、哲平に会った。


「おはよう、哲平。」

「おはよう。」

いつもと変わらない態度。

「今日は、忙しくなるのかな。」

「どうかな。ちょびっとだけ、繁忙期入ってるし。」

二人共、ロッカーを閉めて、首に社員証をつけた。


私達は、コールセンターで働いている。

仕事の内容は、お客様の問い合わせ。

毎月月末から月初にかけては、お客様からの入電数が増えるので、それが俗に言う繁忙期だ。


その中でも、私達の役職は、SV(スーパーバイザー)と言って、スタッフのまとめ役。

社員さん達とのパイプ役にもなるし、必要な時にはスタッフで対応しきれなかったクレーム対応などもする。

けっこう大変な仕事。

私と哲平は、入社時期も一緒だし、SVになったのも一緒だったから、割と他の人に比べて、仲がいいほう。
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