無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
「ついてこい」
途端に体の向きを変え、アレクシスは早い速度でどこかに向かい歩きだす。
慌ててティアナがついていくが、何分足の長さが違うので若干走っているようにもなってしまう。
溜まらずティアナは手を伸ばし目の前で揺れる服を掴み引っ張ると、その感覚に気づいたアレクシスが歩を止め振り返る。
【はやい、です……】
僅かに肩で息をしているティアナに気づくと、アレクシスは一瞬ばつの悪そうな顔をし歩を緩める。
なんとなく、掴んだままの服の手をそのままに二人で歩くとやがて王宮から少しだけ離れた場所に厩舎が見えてきた。
アレクシスがそのまま中に入っていくためティアナもその後に続いていくと、そこにはたくさんの馬がいて、ティアナは目を輝かせた。
「……ここには軍馬を置いている厩舎だ」
【軍馬……】
「まあ、今は戦争などはしていないから形だけのものだ」
ティアナは近くにいた馬にそっと手を伸ばすとその頬を優しく撫でる。
するとその馬は気持ち良さそうに目を閉じゆるゆると尻尾を振りだした。
アレクシスが暫くティアナの様子を見ていると、ティアナは一頭一頭に近づいては頬を撫で、何か言っているのだろうか、口を動かしてはそれに答えるように馬は鳴いたり尻尾を振ったりを繰り返した。
途端に体の向きを変え、アレクシスは早い速度でどこかに向かい歩きだす。
慌ててティアナがついていくが、何分足の長さが違うので若干走っているようにもなってしまう。
溜まらずティアナは手を伸ばし目の前で揺れる服を掴み引っ張ると、その感覚に気づいたアレクシスが歩を止め振り返る。
【はやい、です……】
僅かに肩で息をしているティアナに気づくと、アレクシスは一瞬ばつの悪そうな顔をし歩を緩める。
なんとなく、掴んだままの服の手をそのままに二人で歩くとやがて王宮から少しだけ離れた場所に厩舎が見えてきた。
アレクシスがそのまま中に入っていくためティアナもその後に続いていくと、そこにはたくさんの馬がいて、ティアナは目を輝かせた。
「……ここには軍馬を置いている厩舎だ」
【軍馬……】
「まあ、今は戦争などはしていないから形だけのものだ」
ティアナは近くにいた馬にそっと手を伸ばすとその頬を優しく撫でる。
するとその馬は気持ち良さそうに目を閉じゆるゆると尻尾を振りだした。
アレクシスが暫くティアナの様子を見ていると、ティアナは一頭一頭に近づいては頬を撫で、何か言っているのだろうか、口を動かしてはそれに答えるように馬は鳴いたり尻尾を振ったりを繰り返した。