愛しい君の為なら何だって
変化
それからまた日々はめまぐるしく過ぎていた

颯から誘ってもらって出かけたりもしたし
メッセージのやり取りとか、電話だって頑張ってした

このころにはもう、颯の事が好きだったから

撮影の合間に会いたいと思ったり

(そう思ってる自分に乙女か!と突っ込んだりもした)

忙しい日々の間に何かと思いだしてしまったり

でも、そんな日々のすべてが楽しかった

これが恋だと実感できる日々だった

そんなある日、颯からメッセージが来た

{今から会える?}

{今、仕事が終わったところだから、30分ぐらいしたら会えるよ}

{じゃあ、俺が会いに行くよ}
{今、どこ?}

{新宿の方、〇ー×ー×ー△△}

{ちょっとだけ待ってて}


何か用事でもあるのかな?

でも、少しでも颯に会えるのは楽しかった

しばらく待っていると、私の方に走ってくる人影があった

颯「璃々!!」
璃「颯!あんな遠くから私の事がわかるなんて目、いいね!!」
颯「まあ、目はいいんだ」
 「というか、そんなことより、璃々に伝えたいことがあるんだ」
璃「なあに??」
颯「千鶴と話してて、伝えないと伝わらないこともあるんだって言われてさ」
 「伝えられるときに伝えておかないと後悔するって言われてさ」
 「それを言われた時に真っ先に璃々の顔が浮かんで、伝えたいって思った」

真剣な表情になる颯にドキッとする

颯「璃々、俺は君の事が好きです」

シン、と静かになった気がした

とはいっても、周りに人はあまりいないのだけれど

颯「芸能人なことも、高嶺の花で俺なんか不釣り合いだってこともわかってる」
 「でも、俺は君が好きです」
璃「…嬉しい」
 「私も君の事が好き…!!」
 「私は私がやりたいと思った子とはやり通す主義なの」
 「だから私は、君と付き合いたい・・!!」
颯「璃々がいいなら」

と、颯はやさしく微笑んでくれた

璃「うん!!」

でも、いくら私の主義だからって、この世界は私の一存では決められない







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