溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ

突き付けられた心

私の他にもう一人、浮かない顔の人物。

朝から不穏な空気を放ってる

「どうかしました？」

「そういう楢岡さんもどうかしましたか？」

「うん、まあ、ちょっと色々疲れてて。」

「私もです。あの目撃事件以来どうも心がどんよりして。」

「あー、あれね。本人に聞いてみたら？そしたらモヤモヤした心もスッキリするんじゃない？」

「そんなの、、、出来ませんよ。ただの仕事仲間にプライベートなこと話すわけないもの。」

「確かに、そうかもね。でも、気になって何も手につかないんでしょ？」

「うーん、、、」

梶谷さん、本気で恋してたんだ

私は真実を隠して、上部だけの慰めをそ知らぬ顔で口にする

最低だ。

でも推測に過ぎないけど、それを私が伝えるのは筋違いだし。


それにウソもはばかられる。