溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
ガチャっと重いドアが開き棚橋さんと、その後ろに一人の長身の男。

異彩を放つオーラ、突き刺さる眼光、薄い唇、艶やかな黒髪。

息を呑んだ。

嘘でしょ?

「みんなに紹介する。俺の大学の同期で国際弁護士の東雲 岳だ。優秀な弁護士だから、安心していい。」

「東雲 岳です。よろしくお願いします。」

少し掠れた低い声。

昨夜の変態弁護士じゃない。

なんで?

私の視線に気づいたのかこちらを向いた。

顔色ひとつ変えずに薄い唇がスローに動く。

「痴女か」

「「「えっ?!」」」

私よりも先に周りがいち早く反応した

驚いて口をあんぐり開けてる私と涼しい顔で真っ直ぐ私を見る変態弁護士

みんなが交互に見る中、私はハッと我にかえり、大人げなく反論してしまう。

「痴女じゃない!この変態弁護士!」

「「「は?!」」」

またしてもみんなの声が被る。

訳がわからないと言わんばかりにオドオドするみんなに、私は昨夜助けてもらった相手だと告白した。

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