溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ

一斉に吹き出して、静かだった空間が一気に騒がしくなった。

「まさかそんな出会いだったとはなー。」

棚橋さんがお腹をさすりながら笑った。

いやいや、私が一番驚いてるんですよ？

「にしても、お前手錠なんか持ってたのか？」

「まー、あんなこともあろうかと常備してるんでね。それを、拘束プレイと勘違いした痴女がいた。」

「だって、趣味って言ったから。」

「面白そうだったからそう言った。」

「ははは。なんか仲良くなりそうで良かったよ。」

「「全然ならない」」

最悪。

なんで、変態弁護士とハモらなきゃないわけー？

棚橋さんたちは何やら楽しそうだし。

もう、イヤな幕開けだなー。

自分のペースが乱される気がしてならない。

でも、まあ、私が助手にならなきゃ関わる時間は大幅に少ないけど、この流れだと、、、

「じゃあ、東雲さんの助手は楢岡ちゃんでいいんじゃない？棚橋さんの助手は新見くんと半分する形で一応すすめることにしてさ。」

ほら、来たよ。

宇治原さん、また余計な提案をー！！