溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
婚約者の存在
クリスマスに東雲さんとの事を、強制的に終わらせた私。

自分で決めて出した答え。

それなのに、この腑抜け感?

無機質な部屋に取り残されたかのように、虚無感がいつまでも不快に押し寄せる。

「楢岡さん、この訴状チェックお願いね」

棚橋さんから書類を受けとると、誤字脱字などがないか細かく目を通していく。

今は仕事に集中しなきゃな。

「ね、楢岡さん、聞きましたー?」

「なにを?」

同じく隣のデスクで作業中の梶谷さんが、やたらとニヤニヤしながら肘をついてきた。

「アメリカにいるらしいですよ?」

「ん?いるって?」

「東雲さんの婚約者だとか、恋人だとか、、、」

「そんな人いたの?」

「らしいです。私も聞いたときは驚きました。」

しかし、一体、梶谷さんの情報元はどこなんだろうか。

やたらと色んなネタが上がってくる。

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