溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
そういえば、あれから一切触れてこないし、誘われることもない。

あれは一体なんだったんだろう

一種の気まぐれで、見向きもしなかったからどうでもよくなった感じか。

いずれにしても余計な波風が立たないのは平穏で楽。

来月の泊まりの講演会もあるし、このまま何事もなく過ぎてくれるのを願うだけ。

新しい案件も頭に入れなきゃ。

あ、来月の講演会の詳細も把握しとかなくちゃ。

うん、やること沢山。

色恋にうつつをぬかしてる暇なんてない。

そうよ。

私は仕事に生きるんだから。

だから、慶太のことも今は考えない。

ブレるわけにはいかない。

私は、いつだって自分を見失わないって決めたんだから。

「楢岡さーん、来月の講演会の会場なんだけどさー、、、」

「どうかしました?」

「駅から距離あるから、レンタカー借りようと思うんだけど、前もって手配お願い出来る?当日バタバタしたくないからさ。」

「わかりました。手配します。」

レンタカーか、、、
当然、助手である私の運転だけど、何度経験しても慣れない土地の運転は肝を冷やすのよね。

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