溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
自分の事を改まって誰かに話すのはいつぶりだろう

何をどう話せばいいのか

どこまで伝えればいいのか

まぁ、いいや。

自分の気持ちだけ、思ってることだけ打ち明ければ分かってくれるはず。

妙に緊張感が走って無意識に背筋を伸ばした。

「私、誰かと恋愛するのが怖いんです。恋人が出来て、毎日一緒にいて、どんどん好きになって、これからもずっとその幸せが当たり前に続くんだって、そう思ってたのに、突然終わりが来た。また、大切な人が出来たら失うのが怖い。
だから、恋愛なんてしたくない。」

手っ取り早く伝わればと思ったのに、それどころか物凄く不機嫌に歪んでる。

なんで?伝わらない?

もっと掘り下げなきゃないの?

大地のことを言わなきゃないの?

黙ってないで何か言ってよ。

重い空気作らないでよ。

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