溺れろ、乱れろ、そして欲しがれ
薄くてきれいな口元がかすかに動くと、彼はフッと息を吐いてから答えた

「いや、弁護士」

「へ?べ、弁護士?だって、手錠が、、、」

「あー、あれ、趣味」

フガッ、しゅ、、、趣味ー?!

一瞬でもときめいて運命的なんて見惚れた自分を東京湾に沈めたい。

たっ、ただの変態じゃんかー。

か、関わらないでおこう。

てか、会うこともないしね。うん。

「あ、じ、じゃあ、私はこれで、、、」

もうダッシュで過ぎ去ろうとしたのに、、、

「待て」

って、止めるなー!

ダッシュしようとしていた私は、勢い余って変態にダイブしてしまった

「痴女」

って、ちがーう!!

確かに押し倒す形にはなってますけど、変態襲う趣味ないし、誤解するなーっ!!

「べ、べべべ別に、襲って、なんて、ち、違いますッ」

あー、もう。

まともに会話すら出来ないのか私。

「で、お前なんでこんなことになってたんだ?」

起き上がりながら、手錠をかけられてのびてる男達をチラッと見た

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