“I've never been this much in love.”
家庭教師として、アイツと会う度に思いは深まった。



『せーんせっ』



って甘ったるい声で呼びかけられたり、



笑ってるのに、どこか寂しげな表情も、



両親に対する思いやりも…



気付けば、言葉に出来ない位、好きになっていた。



「葵…俺も初めて女を守りたいなんて思った」



「ははっ、じゃあ、悠ちゃんと俺は同じ境遇だなっ。

まぁ、俺は叶わない願いかもしれないけど…悠ちゃんは頑張りなっ!!」



葵が照りつける太陽の下、柔らかい微笑みを浮かべた。



葵にはまだ言ってないけど…



俺、告白されたんだ。



今、同じ気持ちなんだ。



…だからさ、何となく付き合っていた彼女に別れを告げた。



傷つけてしまった事は分かってるけれど…



アイツ以上には好きにはなれないし、



俺が幸せにしてやりたかった。



本当、最低でごめん…。



< 7 / 24 >

この作品をシェア

pagetop