俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」
その時、リーバスが言った。

「クリスタル、その……したいことがあるのだが……」

「えっ?何?」

リーバスの顔はとても真っ赤。トマトかりんごみたい。

「……その……クリスタルに触れたい……。抱かせてくれないか?」

その言葉の意味がわからないほど子供じゃない。私の心臓が音を立てて、体温が一気に上がる。

初めてのことだ…。緊張する。

「……ダメか?」

リーバスは私の目をじっと見つめる。その目を見ていると、心だけじゃなくて体もつながりたいって思うんだ。だから、私は首を横に振る。

「ダメじゃないよ…」

そう私が言うと、リーバスは私を抱き上げた。

「えっ!?」

驚く私のおでこにリーバスはキスをする。そして、優しい笑顔で言った。

「ありがとう」

そのまま寝室へ行って、初めてのことを私は経験した。

リーバスの体温と、私の体温が重なって、二人の息がそろう。リーバスが私の体に触れ、深いキスをして、体が重なる。

恥ずかしかったけど、それ以上にリーバスと一つになれたことが嬉しかった。

特別な、夜だった。



朝目を覚ますと、愛しい人が俺の腕の中で眠っていた。

クリスタルが生まれたのは、王の軽はずみな行動のせいだった。だから結婚するまでこういうことはさせてもらえないと思っていた。
< 136 / 138 >

この作品をシェア

pagetop